内視鏡手術とは、患者に小さな穴を開け、その穴に内視鏡や手術器具を挿入して行う手術です.通常の切開手術に比べ創が小さくてすむために,患者にとって負担が小さく社会復帰が早いことから注目を浴びています.しかし外科医にとっては内視鏡の狭い視野で間接的に患部に触れて手術を行わなくてはならないために肉体的にも精神的にも負担が大きいという問題があります. そこで内視鏡下手術では、現在手術している患部がどの部分でどのような状態であるのか?ということを把握することが重要となってきます.
我々の研究グループでは、最先端の様々な医用画像解析技術や位置姿勢計測技術を駆使して、拡張現実感(Augmented Reality)とよばれる技術で患部の血管構造などを内視鏡の映像に正確に重ねあわせることを行っています.これによって、外科医は通常は見えない血管構造の情報や、見えている部分がどこであるかといった情報を直感的に把握することができます.
要素技術として
・直視/斜視内視鏡キャリブレーション技術
・ 術中3次元超音波画像生成技術(簡便迅速磁場歪み補正を含む)
を現在確立しており,更なる技術を検討、開発しております.
図:腹腔鏡下手術における手術支援システム(上:手術適用の様子、下:ナビゲーションの映像)
共同研究
九州大学医学部附属病院先端医工学診療部