超音波プローブ腹腔内における臓器の3次元超音波画像を撮影するために、挿入する超音波プローブの位置姿勢を計測します.
腹腔内の位置姿勢計測には遮蔽内でも計測可能な磁場式3次元位置センサを用います.
一般的に、磁場センサは周囲に金属や電磁機器などがあると磁場に歪みが生じ計測精度が低下するという問題があります.
そこで我々は,光学式3次元位置センサと磁場式3次元位置センサを組み合わせることにより,
手術中簡便迅速に磁場歪みを補正する手法を開発しました.
その手法を用いて腹腔内に挿入した超音波プローブの撮影断面の正確な位置を計測することができ,
信頼性の高い3次元超音波画像を簡便迅速に生成することが可能となりました.
現在、内視鏡下手術支援に有用な要素技術として臨床応用に向けて更なる研究を進めております.
以下、簡便迅速磁場歪み補正の概要
図:DMT(歪み計測器)
説明:先端に取り付けた磁気レシーバの位置姿勢を光学式3次元位置センサでも計測可能
図:磁場歪み
説明:周囲の金属や電磁機器などによって磁場空間が歪み、計測精度が低下してしまう
図:歪みの計測
説明:光磁気位置センサを統合するための座標変換行列を剛体変換行列,歪みをベクトル場として順に推定する
計測した歪みベクトルに対し、多項式近似により歪みモデルを生成する.
推定した歪みモデルを使って、計測された超音波プローブの位置姿勢を補正する.
掛地 吉弘 | 九州大学医学部附属病院先端医工学診療部 |
小西 晃造 | 九州大学医学部附属病院先端医工学診療部 |
佐藤 嘉伸 | 当研究室 |
田村 進一 | 当研究室 |
中田 和久 | 当研究室 |
中本 将彦 | 当研究室 |
橋爪 誠 | 九州大学医学部附属病院先端医工学診療部 |
平山 博章 | 当研究室 |