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表計算ソフト

表計算ソフトとは、数多くのデータを統計的に処理し、その計算結果から様々なグラフを作成することによって結果を分かりやすくするためのソフト です。

この授業では、まず題材として,マウスの尿中蛋白データを用いて,データの整理の仕方を説明します.

具体的にはStar Suiteというソフトに含まれている表計算ソフトを使っていきます。
画面左上のメニューから、「アプリケーション」→「オフィス」→「Star Suite 7.0」→「表計算」とたどっていくと、起動させることができます。


表の作成

入力するカレントセル(格子状に区切られた箱)を選びます。入力したデータは上のInput Windowに表示されます。入力が終わればReturnキーまたはTabキーを押します。前者だとカレントキーは下に、後者だと右に移動します。

課題では、みなさんに与えたデータをMozilla上で一度保存してください。
右クリックのメニューから「リンク」→「リンク先を名前をつけて保存」です。

このデータのファイルの拡張子は.txtですが、これではStar Suiteがきちんとよみこんでくれないため、.csvに変更します。

ちなみに、この拡張子とはファイルがどういった種類のものなのかを記述するものです。
たとえば、皆さんが見ているこのページは.htmlという拡張子がついており、HTML文書であることを示しています。

では、この保存したデータファイルを読み込みましょう。
読み込むには、”ファイル”→”開く”で、先ほど保存したmousedata.csvを選択します。すると次のようなウィンドウが出てきます。

このデータファイルの区切り記号は”タブ"ですので、
最初にチェックのついているコンマを選択からはずし、タブにチェックをいれます。これにより、データを読み込むことができます。


関数の利用

Star Suiteでは、表計算によく使われる計算が、関数として用意されています。


挿入→関数をクリックすると関数を選択するためのブラウザが開くので、これを用いて関数を入力します。また、この画面で関数を選択した状態にすると、各々の関数の説明が表示されます。

赤でしるしのついたボタンを押すと、現在選択しているセルにこの関数が入力され、関数の引数(リスト)を選択する状態になります。
このボタンを利用しなくても、同じ文字列をセルに入れることでも関数を利用することができます。


関数のタイプ

Star Suiteには、単純な計算を行うものから、かなり複雑な計算を行うものまで、さまざまな関数が用意されています。これらの関数は、以下の11種類に分類されています。

関数に用いる範囲は、単一のセルでもかまいませんし、セルのグループ、長方形の形で選択された セルやセルのグループでもかまいません。

関数パネルから目的の関数を選択すると、引数(list)の部分が自動的に反転表示されます。この状態で目的のセルをドラッグしてやると、セルの名前が自動的にコピーされていきます。目的のところまでドラッグし終えたら、Enterキーを押すことによって計算結果が表示されます。
表計算ソフトの式は、コンピュータが理解しやすいように多少アレンジされているので多少とっつきにくいところもありますが、読みやすいように設計されています。このため、今日作成した式をあとから変更する場合でも、簡単に理解することができます。


関数の引数について

関数の引数の規則を覚えれば、なれるとマウスでドラッグすることなく自分で入力することでも可能です。(課題に提出する分について、覚える必要はまったくありません。参考程度に)

関数の引数の規則。この例を見ればすぐに理解できると思います。

セミコロンを間にいれることで複数の範囲の指定を行うことができます。


 

グラフの作成

「挿入」→「グラフ」と沿って選択すると、次のようなダイアログが出てきます。

この画像で赤くしるしのついているボタンを押すと、グラフに表示するデータの選択モードになります。ここでグラフに表示するデータをドラッグして選択します。

複数の場所のデータをグラフに選択する場合、このボタンをもう一度押して範囲の追加をすることができます。

「次へ」を押すとグラフの種類や軸の設定を行うことができます。


課題

ネフローゼ発症マウスの尿中蛋白の変化

今回示すデータはネフローゼ自然発症モデルマウスの生後直後から98 日令(ヒトに換算すると成人年齢に該当する)まで尿を採取し、その蛋白濃度を測定したものです。
全体は4群に別れており、

となっています。上記の例を参考にしつつ、以下の問題を解いて下さい。

1週目
問1 各群の日令別尿中濃度の平均値と標準偏差を求め表にせよ。(欠損値は無視してよい)

2週目
問2 正常なマウスの蛋白濃度がオスとメスで違うことを図により説明せよ。
問3 ネフローゼ発症マウスの蛋白濃度の経日的変化をオス、メスの違いがわかるように図示せよ。
問4 ネフローゼマウスの尿中蛋白濃度の経日的変化を正常なマウスと比較できるような図を作成せよ。

※ネフローゼ症候群(Nephrosis) は蛋白尿を主徴とする腎疾患である。この疾患の治療は困難で、悪化すると、慢性腎不全へと移行し、生涯を通じて腎透析を受けるか、腎移植する他確実な治療法は現在存在しない。こうした患者は我が国だけでも年間15万人を数える。


課題の提出方法

課題の解答は、各自のホームページに掲載すること。ただし、問2、問3、問4は、問1で出した平均値のデータをそれぞれ取り出し、適当なグラフで比較して下さい。
画像の掲載についてはこちらへ。

画像ファイルだけでなく、StarSuiteの作業ファイルで保存(「ファイル」>「保存」または「名前をつけて保存」)することもお忘れなく。

締め切り日(左のメニューを参照)までに、今までの課題をすべてホームページに掲載しておくこと(ただし、掲載するよう求められた課題のみでよい)。 Mozillaで、自分のホームページのアドレスを以下のように入力し、

 http://webserver/~自分のログイン名

自分の課題がきちんと表示されることを確認しておくこと。

データはここをクリック


表計算ソフトの使い方で困ったときはここをクリック


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Applixware による表計算への臨時リンク
StarSuiteが負荷集中でフリーズして使えないときなどの緊急代替用です.