肝臓内の血管構造を用いた肝区域推定


概要


肝臓手術計画においては、肝臓内の血管構造を正確に把握すること、および肝区域の推定が重要となります。当研究室では肝区域推定に必要となる肝内血管系の一つである門脈に、各肝区域に対応する解剖学的ラベル付けを行い、血管支配領域を推定することで肝区域の推定を行います。 グラフ構造化された門脈をユーザが定義する分割平面でグラフを階層的に分割していくことでラベル付けを行えます。本手法では、正常変異と呼ばれる門脈の分岐構造の様々なバリエーションに影響を受けることなくラベル付けが行えます。 さらに、門脈以外の血管系に対しても血管構造解析を行うことで、肝臓内部構造の解析を行うことができると考えています。

関連プロジェクト


特定領域研究 人体臓器構造の知的モデリング

図. ラベル付けした門脈(左)と、血管支配領域を基に推定された肝区域(右)



図. 多症例への適用


研究発表

2004年度

  1. 山本 宗主, 堀 雅敏, 佐藤 嘉伸, 村上 卓道, 中村 仁信, 田村 進一, "3次元CT画像を用いた門脈末梢部の大局位置情報に基づく肝区域の推定", 電子情報通信学会技術研究報告, pp 1-6, MI2004-111, 2005.